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bスポーツとは

『脳波脳トレ競技「bスポーツ」による健康脳の維持・増進』

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人間拡張研究センター・長谷川 良平

 近年、脳科学に基づく認知トレーニングが認知症対策などとの関連で注目されています。この認知トレーニングの効果的な運用に貢献する可能性があるのが、脳と機械を直結するBrain-Machine Interface(BMI)技術です。産総研ではこれまで、脳波BMI技術を認知トレーニングに応用する取り組みとして、「ニューロトレーナー®」の試作開発を行ってきました。そのシーズとなっているのが、脳波BMIによる意思伝達装置「ニューロコミュニケーター®」です。この装置は注意の瞬間的な高まりを反映する脳波成分「事象関連電位」を仮想的なワンボタンスイッチ(脳波スイッチ)として活用します。脳波スイッチを実現するコア技術は、小型無線脳波計搭載のヘッドギアと、データ解析手法に特徴があります。これらのコア技術をベースにしてニューロトレーナーでは、脳波スイッチで操作可能な認知トレーニング用のアプリ(脳トレゲーム)を新規に数種類、開発しました。現在、我々は複数のプレイヤーが交互にもしくは同時にニューロトレーナーを利用することによる競技化(それを「bスポーツ」と呼ぶ)を目指した実証実験を行っており、反復体験によるゲーム成績の向上を確認しています。また、bスポーツへの反復参加が、社会的交流機会の増加だけでなく、認知機能にもプラスの効果があると期待しています。今後、エンドユーザー(bスポーツのプレイヤー)、中間ユーザー(bスポーツのサービス提供に携わる医療・福祉・娯楽施設/事業運営者/地方自治体)、そして製造販売(自社技術との融合によってハードウェア・ソフトウェアの開発が可能な民間企業)の候補となる人々との連携によって当該技術の早期実用化を目指したいと考えています。

bSports紹介動画

「bスポーツ・解説動画」
「bスポーツ・イメージ動画」

解説記事

bスポーツ開発の社会背景
研究開発のきっかけ
脳波スイッチを実現するコア技術
脳波スイッチによる認知機能訓練装置「ニューロトレーナー」の開発
「ニューロトレーナー」による対戦競技「bスポーツ」のサービス検討
着目する現象「事象関連電位」
コンテンツ開発①「紙芝居ゲーム」
コンテンツ開発②「ロボット操作ゲーム」
bスポーツとしての実証実験と今後の展開①
bスポーツとしての実証実験と今後の展開②